年末の損出し|やらないと損?

投資をしている人なら一度は聞いたことがあるはず。

年末の「損出し」。

含み損の株を持っている場合、年末に損失を確定させることで、他の株取引や配当金で引かれた税金の一部が返ってくるということ。

利益額を少なくすることで、税金も減るということですね。

今年から本格的に株取引を始めた筆者は、今回初めての損出しをしようと思います。

損出しをすると、払いすぎた税金が返ってくる

2023年12月18日時点での今年の利益金額は89万円。損失額は28万円。

ここからさらに、18万円分の含み損の株を売却します。そうすると、損失額は46万円。

特定口座での株取引なので、利益89万円に20.315%が課税されすでに約18万円の税金が取られていますが、損失額46万円を差し引いた43万円が、今年の利益額。

実際に払うべき税金は43万円の20.315%なので、8.7万円。

したがって、18-8.7 = 9.3万円の税金が返ってくることになります。

買い戻すことで利益を得られやすくなる!?

損出しの場合は、損切りと異なり、売却後に同じ株を同じ株数だけ買い戻すこと。(もちろん必ずしも同じ分だけ買い戻す必要はありません)

そうすることで、手持ちの銘柄に変化はなく、長期保有で持ちたい銘柄や配当金狙いの銘柄を持ち続けることができます。

優良な企業でも、たまたま流行りに乗れていない業界や、外部要因で株価が低迷している場合は、相場が戻ることで株価が上昇する可能性が高く、キャピタルゲインを狙うことができます。

損出しした場合としない場合を比較

例えば、含み損が10万円ある株を損出しした場合と損出ししなかった場合とで比較してみます。一度は株価が下がったものの、その後、買値まで株価が戻った場合を考えてみましょう。

損出しした場合
  • 含み損が10万円の時点で損出ししたため、損失額10万円
  • 損益通算で、払いすぎた税金2万円が返ってくる
  • その後、買値まで株価が戻ったので、利益10万円

損出ししなかった場合
  • 含み損が10万円だが、そのまま持ち続けた結果、買値まで戻ったため、損益はプラスマイナス0円

ということで、損出しすることで、しなかった場合と比べて2万円も手元に多く残ることがわかりました。当たり前の結果ですが、実際に計算してみてそのメリットをちゃんと理解できました。

損出しの注意点|売却した日に買い戻してはいけない!

売却した株を買い戻す場合、同一営業日に行ってはいけません。

その理由。同じ日に同一銘柄を複数売買した場合、「買い」が先にあったとみなされて、取得単価が平均化されます。その結果、取得単価が、実際の買い戻し時の金額より高く見積もられること、損出しの金額が少なくなることによる節税効果の減弱という2つのデメリットが生じます。

損出しの買い戻しは、よく営業日以降に行うことが必須です。

信用買を使った「クロス取引」をすると取得単価が平均化されずに同一営業日に売買できるそうですが、投資初心者の筆者は、これについてはまた今度考えます。

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