新NISAと持株会どちらを優先すべきか

30代サラリーマンのchoiceです。

2024年から始まる新NISA。非課税期間が無期限になるのに加えて、一人あたりの上限金額も1,800万円と、これまでのNISAから大幅に引き上げられました。

この記事では、持株会の奨励金のメリットと、新NISAの非課税メリットの大きさを比較してみました。

持株会よりもNISAの方が有利

まずは持株会のメリットを考えましょう。

持株会の最大のメリットは奨励金が出ることです。

会社によっては10%の奨励金を出すケースもあるため、毎月3万円の自己負担で3000円も奨励金が上乗せされて自社株を購入でき、なんと1年では48円分の株式購入に上乗せして、4.8万円もの奨励金がもらえることになります(ボーナス月に通常の3倍購入をした場合で計算)。

持株会をやっている人は誰しもこのような試算をしたことがあると思います。我が家もそうでした。

「最悪、会社が成長せずに株価が上がらなくても、奨励金の分でかなり得しているから、とりあえず持株会は続けておこう」

しかし、この10%分はあくまで奨励金であり、複利ではありません。

さらに付け加えると、持株会への投資で得た利益はもちろん課税対象です。

大きな奨励金が確実に得られる持株会と、奨励金はないが非課税で運用できるNISAはどちらが有利なのでしょうか?

結論は、非課税で運用できるNISAの方が断然有利です。

持株会とNISAを比較

例えば、以下のような大手優良企業の持株会の場合を仮定して試算して見ました。

持株会で運用するケースの試算条件
  • 毎月の積立額3万円
  • 奨励金は出資額の10%(すなわち月3000円)
  • 配当金の再投資と、株価そのものの上昇率の合計が4%(すなわち利回り4%)

仮にこの条件で30年間持株会を継続できた場合、1,080万円の自己負担分の元本に対して、評価額が2,221万円となり、1,141万円の含み益になります。これに約20%課税されるので、最終的な利益は913万円になります。

一方、新NISAで以下のような積み立て投資をした場合は以下の通り

新NISAで運用するケースの試算条件
  • 毎月の3万円で全世界株などの投資信託を購入
  • 利回りが4%

これで30年間運用した場合、1,080万円の元本に対して、評価額が2,100万円となり、1,020万円の含み益になります。NISAの場合は非課税なので、そのまま利益が1,020万円になります。

持株会もNISAでの積立もどちらも利回り4%で計算したので、奨励金がある持株会の方の含み益が大きくなるのは当然ですが、最終的な利益はNISAの方が大きくなります。

ちなみに、あるかどうかわかりませんが、奨励金を15%ももらえる場合でも同様の計算をした結果、これもNISAの方に軍配が上がりました。

非課税のメリットはかなり大きいということですね。

どんな場合に持株会を優先すべきか

これまでのNISA制度では上限額や運用期間に制限があったため、我が家ではつみたてNISAと持株会を併用して試算形成することを考えていましたが、これからはNISAだけに絞ってできるだけ早くNISAに資金を集める方が良さそう、という結論に至りました。

では、どのような場合なら持株会を優先すべきでしょうか。以下のケースだと思います。

持株会を継続すべき場合
  • 会社の成長率が、世界全体の成長率よりも高いことが、これから数十年にわたって期待できる場合
  • 奨励金が20%以上ある場合
  • 自社株に投資することが、自身の仕事のモチベーションにつながる場合
  • 持株会を継続しながらも、新NISAの枠を最短5年で使い切れる場合

なかなか自信を持って、自分は持株会を継続することが有利だ、と断言するのは難しそうですね。。。

合理的に考えると、普通のサラリーマンなら持株会よりもNISAで運用する方が良さそうですが、最終的には自分の会社にどれだけ期待しているか、ということになる気がします。

ご参考になれば嬉しいです。

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