りんごで考えるドルコスト平均法【30代からの資産形成】

夫婦で資産形成実践中・アラサー主婦のマリーです。

わが家は夫婦でつみたてNISAを実践しています。

つみたてNISAでは毎月一定額の投資信託を積み立て購入していきます。その際、ドルコスト平均法という投資手法を用いて投資していることになります。

以前、マネーセミナーにてドルコスト平均法について伺ってきたので備忘録としてこちらにもまとめたいと思います。

ドルコスト平均法ってなんだろう?

つみたてNISAとドルコスト平均法

ドルコスト平均法は定額購入法ともいって、株式や投資信託などの金融商品を定額で積み立て購入していく方法のことをいいます。

例えば毎月一定額ずつ投資信託を買っていくつみたてNISAもドルコスト平均法を用いて投資している、ということになります。

また、夫は毎月一定額の自社株を購入しています。これもドルコスト平均法を用いた投資手法です。

・りんごを使って考えてみよう

ドルコスト平均法を用いるとどういう風になるのでしょう。これを、りんごの仕入れで考えてみましょう。

毎月1万円ずつりんごを買い入れていくとします。

  • 先々月 りんごは1個100円でした。1万円分購入したので100個仕入れられました。
  • 先月  りんごは1個50円でした。  1万円分購入したので200個仕入れられました。
  • 今月    りんごは1個200円でした。1万円分購入したので50個仕入れられました。

3ヶ月で仕入れに使った金額は3万円。(毎月1万円を3ヶ月仕入れ) 

仕入れたりんごの数は350個。(100+200+50=350)

そして今月、仕入れたりんごをすべて売却することにしました。今月りんごは200円で売買されていますから、いくらで売れるかというと

200円×350個=70000円  7万円で売れました。

りんごを3万円で買って7万円で売ったので、資金は4万円プラスになりました。

というのがドルコスト平均法だそうです。

おお、見事にプラス!でも本当にそんなにうまくいくのでしょうか。

ドルコスト平均法の注意点

私が教えていただいたドルコスト平均法で運用する際の注意点も3つシェアします。

3つの注意点

  1. 暴落した時にやめない
  2. 短期運用には向かないことを理解する
  3. 終盤戦が大事

・暴落したときにやめない

ドルコスト平均法で損をしてしまうほとんどの場合がこれみたいです。

さっきのりんごの話で考えるとわかりやすいかもしれません。

(上記の「りんごを使って考えてみよう」参照)

  • 先々月 りんごは1個100円でした。1万円分購入したので100個仕入れられました。
  • 先月  りんごは1個50円でした。  1万円分購入したので200個仕入れられました。

この時点で、「マズイぞ!りんごが暴落だ!!」と思って売ってしまった場合どうなるか。

仕入れに使った金額は2万円。(毎月1万円を2ヶ月)仕入れたりんごは300個。

50円で売買されているときにすべて売却すると 50円×300個=15000円

なんと2万円が1万5000円になってしまいました。5千円マイナス

(次の月まで続けていたらりんごが200円になって、4万円プラスだったのに・・・・)

ということになります。

暴落したときに怖くなってやめてしまう。私も値下がりすると怖くなるのでその気持ちはよくわかるのですが、そこでやめたら本当にもったいない!長期視点で値下がりした時もどーんっと構えておく必要がありますね。

・短期には向かないことを理解する

積み立て投資信託などで採用されているドルコスト平均法ですが、基本的には長期視点で利益が出やすいようなしくみになっています。 

短期的な売買で利益を得たい場合には向きません

長期間運用することで大きな損失は回避できる反面、大きな利益も見込めないことは理解しておく方がよさそうです。

これも上記のりんごの話で考えてみます。

  • 先々月 りんごは1個100円でした。高いので仕入れは0にしました。
  • 先月  りんごは1個50円でした。  3万円分購入し600個仕入れられました。
  • 今月     りんごは1個200円でした。もっていたりんごをすべて売却すると・・・

200円×600個=120000円 なんと12万円で売却でました。3万円で仕入れていますからその損益はプラス9万円

そうなんです。短期売買で利益を出すならば、わざわざ3ヶ月に分けてりんごを仕入れずに、安いときに一度に購入して、高いときに売却するのが一番です。でもこれが、本当に難しい。いつ安くなっていつ高くなるのか、ぴたりと予測を当てるのは至難の技。

この理由から、ドルコスト平均法は初心者に向いていると言われているようです。

短期で評価してしまい、「全然儲からない意味のない商品!」と決めつけてしまうのはもったいない。ドルコスト平均法はとにかく長期で。5年やそこらでは全然、評価できないくらいだそうです。

つみたてている間、日々の値動きはいちいち気にしなくていいので、ほったらかしにして待つ姿勢でいるのが良さそうです。

・終盤戦が大事

これはセミナーで実際のシミュレーションを見せていただき納得でした。最後の最後、ちょっとの値上がりで大きな利益につながるという話です。

これも一応りんごの話で考えてみます。

  • 1月 りんごは1個100円でした。1万円分購入したので100個仕入れられました。
  • 2月 りんごは1個50円でした。  1万円分購入したので200個仕入れられました。
  • 3月 りんごは1個50円でした。  1万円分購入したので200個仕入れられました。 
  • 4月 りんごは1個50円でした。  1万円分購入したので200個仕入れられました。
  • 5月 りんごは1個50円でした。  1万円分購入したので200個仕入れられました。

この5ヶ月間で仕入れに使った金額は計5万円

得られたりんごは900個 (100+200+200+200+200=900個)

この月に売却したら900個×50円=45000円  5000円マイナスとなります。

ところが・・・

6月まで待ったら、りんごが1個80円になりました。  1万円分購入したので125個仕入れられました。

もし6月まで待っていた場合、6ヶ月間で仕入れに使った金額は計6万円

得られたりんごは900+125個=1025個(100+200+200+200+200+125=1025個)

6月に売却したら 80円×1025=82000円 

仕入れに使った6万円を引くと、22000円プラスとなります。

ものすごくわかりにくくて申し訳ないのですが…これってすごいことなんです。

5月と6月では、りんごの値段は50円→80円で30円しか変わらないのです。

なのに、損益はマイナス5000円からプラス22000円に大きく変わります。

これが積み立ての力です。

どうしてそういうことが起こるかというと、このケースでは安くたくさんのりんごを得られる期間が長かった、というのがポイント。

1月は100円だったりんごがその後ずっと50円で取引されていました。一見、これではずっとマイナスだ、と感じるんですが、その間たくさんりんごを仕入れることができていたのです。

たくさん持っていたら、ほんの少しの値上がりでも大きな利益につながることがあります。そういう意味で、終盤戦がすごく大事なのです。

実際は手数料や複利が関係するのでこんなにシンプルな話ではないかと思いますが、私はドルコスト平均法をこのように理解しています。

ドルコスト平均法は決して万能というわけではありません。短期運用に向かないなど、デメリットはあります。

ですが、投資初心者にはリスクの少ない始めやすい運用法だと思っています。

アメリカでは親しまれている投資手法

実はこのドルコスト平均法を、アメリカではなんと7割くらいのご家庭が実践しているそうです。さすが貯蓄よりも投資に積極的な国です。

投資に積極的とはいえ、一発逆転大儲け!という感じではないんですね。ドルコスト平均法は長期で積み立ててリスクを分散するやり方です。大きくを利益を得るためというよりも、ローリスクで効率的に資産を増やすために実践されている方が多いのかもしれません。

ローリスクな投資手法で知られていたにも関わらず、日本ではあまり流行っていませんでした。日本でドルコスト平均法をやってるのはわずか3%くらいだったと言われているそう。

というのも、日本の銀行等でドルコスト平均法を用いた積み立て購入はあまり紹介されてきませんでした。理由は「銀行は短期で評価されるから」というのもひとつ、大きな要因だったようです。銀行側からしてみれば、少額をコツコツ毎月買ってもらうよりも一気に100万・200万で買ってもらった方が、短期的に良い評価が得られるんですね。そんな中あえて、積み立て購入はおすすめしなかった、という実情があったようです。

今後はつみたてNISA等の普及でドルコスト平均法を用いた投資は増えていきそうですね。

わが家で実践しているドルコスト平均法

わが家では以下の金融商品をドルコスト平均法で買い入れています。

  • 夫が自社株を定期買い付け
  • 夫が確定拠出年金で投資信託を定期買い付け
  • 夫婦ともにつみたてNISAで投資信託を定期買い付け
  • 夫婦でつみたてNISA以外で投資信託を定期買い付け

これらを合わせると月額10万円ほどドルコスト平均法で運用していることになります。

つみたてNISAの運用成績

せっかくなので私のつみたてNISAの運用成績も公開します。(2021.9現在)

野村証券にて「株式」メイン

評価損益:プラス340724円

私はほぼ外国株式を買い付けるように設定していますが、今アメリカ株が絶好調なので評価損益は30万円以上のプラスです。

ドルコスト平均法は、値下がりしたときに安くでたくさん仕入れておく期間があとあと効いてきます

なのでプラスだからといって喜ぶことなく(嬉しいですけど)、しっかりと長期で積み立てていきたいと思います。

  • 上がったら、「価値が上がって嬉しい」
  • 下がったら、「たくさん購入できて嬉しい」

どちらに転んでもいいと思えるので、初心者でもストレスなく実践できる投資のひとつかなと感じています。

つみたてNISAの資産をこちらで公開しています。

資産公開(つみたてNISA)
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※金融商品についての記載がありますが、売買の推奨を目的としておりません。

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